「freeeの料金、正直高いな」と感じたとき、本当に知りたいのは自分はどうすべきかだと思います。この記事では、freeeの年間コストを実額で確認したうえで、継続・乗り換え・併用の3つの選択肢を並べて比較します。
※ この記事は確定申告ソフト「AiXcel」(月380円〜)の運営元が書いています。自社も選択肢の1つとして載せますが、freeeを続けたほうがいいケースも同じ分量で書きます。価格だけで乗り換えると確実に不便になる領域があるためです。
freeeの年間コストを正確に把握する
まず実額です。以下はfreee会計 個人事業主向けプランの年額料金(2026年8月時点・公式料金ページより/税抜)。
| プラン | 年額(税抜) | 主な違い |
|---|---|---|
| スターター | 11,760円 | 基本的な記帳・確定申告書の作成 |
| スタンダード | 23,760円 | 消費税申告・レポート機能などが追加 |
| プレミアム | 39,800円 | 電話サポートなどが追加 |
| 入力おまかせ | 49,800円 | 仕訳作業の代行を含む |
なお公式の料金ページには「基本料金には60件/月の処理が含まれます。61件目からは70円(税別)/件の従量課金が発生します」という注記があります。対象プランは公式ページでご確認ください。件数が多い月に想定より請求が増えている場合、この従量課金が理由のことがあります。
「高い」と感じるのが妥当な人・妥当でない人
同じ金額でも、使い方によって割高かどうかは変わります。まずfreeeの価格に見合っているケースから。
- 銀行・クレジットカード連携で毎月数十〜数百件を自動取込している。この自動化はfreeeの中核機能で、手作業に戻すと確実に時間が増えます
- 従業員がいて給与計算も使っている
- 電話サポートを実際に使っている
- 課税事業者で、消費税申告まで作成している
これらに当てはまるなら、年2〜4万円は機能に対して妥当な範囲です。乗り換えても、失う時間のほうが大きくなります。
一方、次のような場合は払いすぎている可能性があります。
- 経費がレシート・領収書中心で、月の件数が数十件以下
- 確定申告の時期しかソフトを開いていない
- 銀行連携を設定していない、または設定したが結局手で直している
- 上位プランだが、実際に使っている機能はスターター相当
選択肢は「乗り換え」だけではない
「高い」と感じたときの選択肢は3つあります。乗り換えは最後の手段です。
| 選択肢 | やること | 向いている人 |
|---|---|---|
| 1. 継続(プラン見直し) | 使っていない機能の分だけ下位プランへ変更する | freeeの機能自体は必要だが、上位プランを持て余している人 |
| 2. 乗り換え | 別のソフトへ移行する | レシート入力が中心で、連携や給与計算を使っていない人 |
| 3. 併用 | 安いツールで入力を済ませ、CSVでfreeeに取り込む | freeeは残したいが、入力の手間とコストを下げたい人 |
意外と見落とされるのが1のプラン見直しです。プレミアム(39,800円)からスターター(11,760円)に落とすだけで、年28,040円下がります。まず「今のプランでしか使えない機能を、実際に使っているか」を確認してください。
主要ソフトの年間コスト比較
乗り換えを検討する場合の比較材料です(2026年8月時点の各社公表価格)。
| サービス / プラン | 年額 | 税表記 |
|---|---|---|
| freee スターター | 11,760円 | 税抜 |
| freee スタンダード | 23,760円 | 税抜 |
| freee プレミアム | 39,800円 | 税抜 |
| マネーフォワード クラウド確定申告 パーソナルミニ | 約10,800円(月900円×12) | 税抜 |
| マネーフォワード クラウド確定申告 パーソナル | 約15,360円(月1,280円×12) | 税抜 |
| やよいの青色申告 オンライン セルフ | 11,800円 | 税別 |
| やよいの青色申告 オンライン ベーシック | 22,800円 | 税別 |
| やよいの青色申告 オンライン トータル | 39,600円(初年度半額 19,800円) | 税別 |
| AiXcel 無料プラン | 0円 | — |
| AiXcel スタンダード | 4,560円(月380円×12) | 税込 |
| AiXcel プロ | 6,960円(月580円×12) | 税込 |
税表記が各社で異なる点に注意してください。AiXcelは税込、他社は税抜・税別の表記です。税込で揃えると他社の金額はおよそ1.1倍になります。またマネーフォワードの年額は公表されている月額からの換算値です。契約前に必ず各社の公式料金ページで最新の金額をご確認ください。
AiXcelでは代替できないもの
価格だけを見て乗り換えると失敗するので、自社にできないことを先に書きます。以下はfreeeにあってAiXcelに無い機能です。
| 機能 | AiXcel | 影響 |
|---|---|---|
| 銀行・クレジットカードの自動連携 | なし | 明細を自動で取り込めません。取引件数が多い人には致命的です |
| e-Taxへの直接送信 | なし | 出力したデータをご自身でe-Taxに入力する必要があります |
| 給与計算・従業員管理 | なし | 従業員がいる場合は別の手段が必要です |
| 電話サポート | なし | 操作を口頭で教わりたい方には向きません |
このうち銀行連携の有無が最大の分かれ目です。毎月の取引を自動で取り込んでいるなら、そこを手作業に戻す負担は、年2万円の差額を簡単に上回ります。
逆に、経費がレシート中心で件数が限られているなら、自動連携の価値は小さくなります。AiXcelはレシートを撮影して勘定科目・金額・日付を自動で読み取り、freee形式のCSVを出力できるので、この使い方なら差額がそのまま残ります。
ケース別の結論
| あなたの状況 | おすすめ |
|---|---|
| 銀行・カード連携を毎月使っている | freeeを継続(プランの見直しのみ検討) |
| 従業員がいる・給与計算が必要 | freeeを継続 |
| 操作を電話で聞きたい | freeeプレミアム、またはやよいのベーシック以上 |
| 上位プランだが機能を使い切れていない | 下位プランへ変更。年2万円前後下がることがあります |
| 経費がレシート中心・件数は月数十件以下 | 乗り換えまたは併用が現実的 |
| freeeは残したいが入力の手間を減らしたい | 併用(OCRでCSVを作りfreeeに取込) |
乗り換え・併用の手順と注意点
実際に動く場合、事故が起きやすいのは次の3点です。
- 期の途中で乗り換えない。年度の切れ目に移すのが原則です。途中だと帳簿が2つに分かれ、決算書の作成が煩雑になります
- 解約前に帳簿を出力しておく。解約するとソフト上で過去データを見られなくなるのが一般的です。仕訳帳・総勘定元帳・決算書はExcelやPDFで手元に保存してください。帳簿の保存義務は原則7年です
- 控除の要件はソフトを変えても変わりません。青色申告65万円控除は「複式簿記+貸借対照表の添付+期限内申告」に加えて「e-Taxでの申告」または「優良な電子帳簿の保存+事前の届出書」が必要です。安いソフトでも要件を満たせますが、要件そのものは同じです
併用する場合は、レシートをOCRで読み取ってfreee形式のCSVを作り、freee側でインポートする流れになります。入力の手間とプラン費用を下げつつ、銀行連携などfreeeの機能は残せます。
よくある質問
※ 本記事は各社が公表している一般情報をもとに2026年8月時点で作成しています。料金・プラン内容は変更される場合があるため、契約前に各社の公式サイトで最新情報をご確認ください。また税務上の 判断 については、所轄の税務署または税理士にご相談ください。